タイトル
[ 八ヶ岳の鳥たち ]
講  師若尾 親 氏 (野鳥自然写真家)
場  所八ヶ岳自然ふれあいセンター
日  時2008年10月25日(土曜日)13:00〜15:20
参加人数40名


まもなく冬鳥が飛来する季節になります。 冬は野鳥観察がしやすくなる季節でもあり、野鳥への関心が高まるこの時期に、 八ヶ岳の野鳥についての講演会を開催しました。講師は八ヶ岳山麓にお住まいの野鳥自然写真家の若尾 親 さんです。

野鳥の中で大きな鳥−ワシ・タカ類−は寿命が長く、30〜50年ですが、小鳥は大型の野鳥に比べて一般に短く、数年です。 高次捕食者である大型の鳥は1〜2個の卵を産み成鳥まで育つ例が多いが、捕食される側の小鳥は多くの卵を産み、育てて種の保存に努めています。

北杜市で最終処分場でのオオタカの生息がよくニュースとして取り上げられていますがこれは環境指標種として鳥は分かりやすいことと、 オオタカが絶滅危惧種2類に分類されているからです。世界に9000種以上の鳥がいますが、その12%が絶滅危惧種です。 そして1900年以降絶滅が加速していること等を熱心に講演されました。

続いて八ヶ岳山麓に生息する野鳥の写真をプロジェクターで投影しながら、野鳥のあまり知られてない生態や、 名前の由来や撮影の勘所についても説明されました。



写真1 写真2

山麓の野鳥に関心がある人たちがホールで若尾さんの話に熱心に聞き入りました。

野鳥の名前が付いた由来についての話は興味深かった。(下記に数例を示す)

写真3 写真4 写真5

オオマシコ(大猿子)。赤い色を猿と見なして小さいから猿の子と表現した。雀より大きいので大を付けた。

春から夏にかけては鳴かなくなる(口をつぐむ)のでツグミという名がついた。

青葉の頃わたってくるのでアオバズクと呼ばれるようになった。

野鳥を撮影するとき、背景の設定や野鳥の習性をよく知ることも大切です。

写真6 写真7 写真8

エナガの巣立ち。エナガは巣立つとき最初に巣立ちした雛の横に順次止まる。この写真は巣立ち後1時間。

紅葉の背景で絞りを開いて撮影するとバックにきれいな背景色が入ります。

オスを待つカワセミのメス。カワセミはつがいになるとメスは魚を捕らなくなり、 オスが運んでくるのを待つようになる。




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