タイトル
津金里山観察会
「日本の里山の原風景を歩く」
日  時2012年12 月10日(月)9:00〜11:50
天  候
参加人数26名
コ − ス三代校舎→油屋商店→下原道祖神→天狗神社→
養泉院→三代校舎


桜の頃は良く訪れる三代校舎、今回はここを出発点とし津金の里山を散策しました。大正校舎まえには何故か野口英世の像があり、 涙と鼻水のよう、よく見ると実は虫の抜け殻でした。このような像の窪みのところは虫が好むとの事。 ここにあるテーダマツは三葉松の一種、三葉松は高野山、武田神社にあり弘法大師ゆかりの松とされている。 しかし、三葉松は元々日本には自生せず、言い伝えは後世の創作と考えられます。

もう一本明治校舎の前にある松はストローブマツで、こちらは松の実が長い五葉の松です。明治校舎の裏手の諏訪神社にはカイコの神さまの像がある。 蚕神は文字塔が大部分で人型は珍しいとの事です。境内のヒノキの大木は雷にあったか中は空洞で空が見える状態ですが 樹勢は盛んでこのような大きな傷を負っているとは気づきませんでした。

古びた鳥居をくぐり里に向かいます。 「油屋商店」あいにくお休みでしたが、その名の通りいつでもここに油を売りに来てください、 という楽しい場所です。 小高いところで赤い屋根が目立つ藤岡神社への参道は一対の常夜灯がある立派なものですが、 新たな道のために途中分断されやや無残な様子となっています。下原の道祖神は県下で最も精巧を極めた石祠(せきし)とされ、 市の文化財となっています。 道沿いの蔵のある旧家、いたるところにある鏝(コテ)絵の数々を見つつ、進みます。 天狗神社では明治時代に使われた花火の大筒や不思議なオブジェ、これも蚕神との事です。養泉院ではつい最近まで現役であったという リヤカーに載せた霊柩車にびっくり。

明治期から昭和戦前期までは養蚕が盛んで地元の方の小さな頃は真綿の布団で育ったとか蔵や養蚕の家が立ち並ぶ豊かな里ですが、 現在もお住まいになっている家は半分にも満たないとの事です。蔵を補修中の方からは、お宅に古文書もあり天正壬午の乱での津金衆の活躍ぶりなど 往時の興味深いお話を伺い、ついつい道草が長くなる里山めぐりとなりました。

陽だまりというには少し風が冷たい日でしたが遠くの山も良く見えるお天気に恵まれた一日でした。



写真1 写真2 写真3

今回は竹内さんの案内です

なぜか野口英世

騙し扉?

写真4 写真5 写真6

カイコの神様・蚕神
人型は珍しいとの事

中が空洞とは見えないヒノキ

油を売りに来てください
という「油屋商店」

写真7 写真8 写真9

金比羅さん(藤岡神社)への参道

下原の道祖神

天狗神社の花火の大筒

写真10

大正校舎前で

写真11 写真12 写真14

鏝絵 波と千鳥

鏝絵 松に鷹

鏝絵 波と千鳥


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