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八ヶ岳自然散策

晩夏高山を飾るトウヤクリンドウ

【2004年9月】
トウヤクリンドウは当薬竜胆とも書き、薬用にされたことからの名という。高山に咲く花で、この写真は八ヶ岳連峰の横岳三叉峰(標高2825m)の岩礫の中に咲いていたもの。同じ仲間のオヤマリンドウと同様、花冠を開く姿はなかなか見ることができないが、運よく開きかけと開いた株を見つけることができた。花は淡黄色で一個から五個を、高さ10cm程の茎上に付けている。厳しい自然のもと岩礫や砂礫の中にしっかり根を張って、花冠を天に向けている姿は凛々しく見える。
この花が八ヶ岳稜線を飾るのは晩夏である。コマクサなどが咲き誇る盛夏も良いが、喧騒が去った後の縦走路を、トウヤクリンドウと語り歩くのもまた良い。(青木 興家)
このページは、「 八ヶ岳ジャーナル」紙に寄稿した記事を掲載しています。
 
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