photo
林の中の明り
標高千メートル程の薄暗い林の中に、木の枝に連なるように黄色い花が咲いていました。 それは周りをほのかに照らす、いかにも温かな感じのする明りのようでした。それが初めて檀香梅(ダンコウバイ)を見た時の印象です。
「あれは檀香梅といってこの辺りの林にたくさんあり、三月下旬には咲いて、春の到来を知らせてくれるのです。 また秋の黄葉も素晴らしいですよ」と近所の人に教えて頂きました。
今年は寒さが長引き、四月上旬になってようやく咲き始め、鼻を近づけると微かに匂ってきました。春先に咲く木の花には黄花が多い様です。 そのなかでも檀香梅は、厳しい寒さから解放された人の心に、明りの花を咲かせてくれるような気がしてなりません。      (文・写真 川杉幸春)