【2020年8月】
甲斐駒ヶ岳の南に寄り添うように摩利支天のピークがある。
気になりながらも登っていなかったので、昨年夏二人の孫と一緒に登った。仙水峠経由で登り、途中本山への道から分かれて摩利支天に向かう。
列をなしていた登山者はいなくなって、私たちだけが摩利支天に到着。
おびただしい山岳信仰の遺蹟が据えられていて驚く。摩利支天と刻まれた石碑、石の祠、鉄製の矛、剣が各々複数あって、
さらに銅板に彫られた猪(令和元年の昨年は亥年)に乗った三面六臂の摩利支天像など。
本山の甲斐駒ヶ岳頂上には馬頭観世音、東峰にも大国主の石碑や鉄剣などがあるが、それらを越える数多くの遺蹟が残されていたのに驚かされた。
(写真・文 青木 興家)