【2021年10月】
秋雨が上がると、見慣れないキノコが出てくる。「食べられたらいいな」と思うが、『毒茸』への恐怖心も同時に起こる。
このキノコも有名な『毒茸』である。
赤い傘に白い点のある、絵本やディズニーの映画にも登場する「ベニテングタケ」や、一本で「確実に死ぬ」と言われる、
白い猛毒の「ドクツルタケ」もこの仲間である。
テングタケ類には、アマトキシン類・ムシモール・イボテン酸他多種類の有毒成分を含み、中でもイボテン酸は「旨味」を呈するので厄介だ。
一般的な中毒症状は、めまい・動悸・幻覚・異常興奮等の他、消化器系障害を伴う。
テングタケでの死亡例は稀で、短日で回復するが、知らぬ茸は「採らない」のが原則である。
(文・写真 佐藤 元昭)