【2017年3月】
名前の由来は、春先に「マンズ咲ク」ことと「豊年満作」との語呂合わせで『マンサク』となったとの説が一般的である。
2月~3月のまだ雪の残る早春に咲くことと、花の形が紐状で面白い事から、庭園などにも植えられることが多い。 種類が多く、マンサクは関東以西に、オオバマンサクは関東から岩手県の太平洋側、マルバマンサクは東北の日本海側から北海道に、 と地域によりすみ分けている。特にマルバマンサクは花の色変わりが多く、赤いものをアカバナマンサク、 花弁の基部が赤いものをニシキマンサクと称して庭園にも植えられている。
雪深い地方では、アブラチャンと同様に、この木が折れにくく曲げやすいので、雪の上を歩く道具である「輪かんじき」の枠に利用した。 中国原産のシナマンサクは花がやや大きく芳香があるので珍重されるが、花が咲いても枯葉が枝に残っていてやや見苦しい欠点がある。 (文・写真 佐藤 元昭)