【2024年12月】
寒い冬の季節、公園の木々は、葉をすっかり落として枯れたように見えます。散歩もあまり面白くありません。
ところが、木々は来年の春に備えて、着々と準備をしています。木の枝先を見てください。枝先には目立ちませんが、固い冬芽を付けています。
きびしい寒さに備えると同時に、来年の春に、真っ先に新芽を出し、花を開く準備を冬芽の中でしているのです。
大木だと枝が高くて、枝先を見ることができませんが、幹の途中から「ひこばえ※1」が出ている枝が有れば、その枝先を見てください。
あら不思議、ヒツジさんが眠っています。毛むくじゃらな冬芽の下に、葉の落ちた後の葉痕(ようこん)が出ています。
その葉痕の形が、まるでヒツジさんそっくりなのです。見ようによっては、おサルさんにも見えます。
オニグルミだけでなく、トチノキ、ミズキ、プラタナス、アジサイ、タラノキなども観察してみると面白いですよ。
※1「ひこばえ」は漢字で「蘖」と書き、若芽のことを指します。
(文・写真 渡邊 勲)
このページは、「 八ヶ岳ジャーナル」紙に寄稿した記事を掲載しています。 |
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