【2018年12月】
12月下旬、冷え込んだ早朝の荒倉山を登っていると中腹の北斜面にティッシュペーパーが散乱しているような風景が見えた。
近付くと枯れた植物の茎の根元に氷結した様々な奇妙な形をした結晶の群落だった。
それは以前、高尾山で見た「霜の花」と呼ばれる自然現象で再び荒倉山で見られた偶然に驚きました。
この植物の名は「シモバシラ」、シソ科の多年草で高さは40~50センチ、秋に白い花を咲かせます。
冬、気温が氷点下になると枯れた四角い茎に地中から毛細管現象で吸い上げられている水分が凍り、
膨張して茎が裂け結晶となって押し出され様々な形状を造る。又、氷点下の気温と風が長く続くほど大きな「霜の花」を咲かせます。
この「シモバシラ」以外にもシソ科の植物は出来易いと言われています。
この冬、気を付けていれば身近な所で見られるかもしれませんよ。 (文・写真 坂本鋼治)