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八ヶ岳自然散策

春一番の花カタクリ

写真 【2020年3月】
 春を告げる花としては、カタクリが一番人気ではないでしょうか。 葉は開花株では2枚、まだ花が咲かない株では1枚です。 花は茎先に1輪咲き、花弁のつけ根にはW字形の魅力的な模様があります。
 
 花を咲かせると、ほかの植物が大きくなる初夏には地上部が消えてしまいますが、ぜひ種が実るころまで観察してみてください。 種は蟻に運んでもらうことによって生育に適した場所に運ばれ、翌年の春発芽し細長い葉を出します。
 
 開花するまで7~8年もかかりますが、寿命は40~50年と長く実生の株から大きな群落を作ります。 アリに種を運んでもらう植物は結構多く、生物たちの持ちつ持たれつの関係に感心してしまいます。

文・写真 渡辺 真由美

このページは、「 八ヶ岳ジャーナル」紙に寄稿した記事を掲載しています。
 
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